口内炎
口内炎
「口内炎だと思っていたけれど、なかなか治らない」
「舌がピリピリ・ヒリヒリする」
「白い線や白い斑点が見える」
「傷やできものが残っていて不安」
舌や唇、頬の内側などに起こる痛み・しみる感じ・できものは、一般的な口内炎であることも多い一方で、舌痛症、扁平苔癬、白板症などの粘膜疾患、まれには口腔がんが関係していることもあります。
「口内炎だろう」と決めつけず、よくある症状と注意が必要な症状を分けて考えることが大切です。
当院には日本口腔外科学会 認定医が在籍しており、口腔粘膜の症状についても状態に応じた診査・診断と対応が可能です。
次のような症状がある場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに歯科・口腔外科で確認することをおすすめします。
口の中の痛みや白い病変、できものは、原因によって対応が異なります。このページでは、特にご相談の多い5つの状態に分けて説明します。

口内炎とは、口腔内の粘膜に起こる炎症の総称です。頬の内側、舌、歯ぐき、唇の裏側など、口の中のさまざまな場所に生じます。
口内炎にはいくつかのタイプがあり、原因によって対処法が変わります。
アフタ性口内炎(最も多い)
最もよくみられる口内炎です。丸い白色の潰瘍と、その周囲の赤みが特徴で、接触時に痛みを伴います。
原因として考えられるもの
治療法
まずは睡眠・栄養状態を整え、口腔内を清潔に保つことが基本です。痛みが強い場合や治癒を促したい場合には、ステロイド軟膏の塗布やレーザー治療を行うことがあります。
豆知識
アフタ性口内炎は、繰り返しできる方も少なくありません。日本人の約20%が反復性に経験するといわれています。
外傷性口内炎
粘膜に物理的な傷がつくことで起こる口内炎です。原因となる刺激が残っていると、同じ場所に繰り返し生じることがあります。
主な原因
原因となる刺激を取り除けば、通常は自然に改善していきます。治療では、まず傷を作っている要因を確認し、必要に応じて歯や補綴物の調整を行います。痛みが強い場合には、アフタ性口内炎と同様にステロイド軟膏やレーザー治療を併用します。
ウイルス性口内炎
ウイルス感染によって起こる口内炎です。単発の潰瘍だけでなく、複数の水ぶくれや強い痛み、発熱を伴うことがあります。
代表例
多くは自然治癒が期待できますが、症状が強い場合や全身状態によっては、抗ウイルス薬の使用を検討します。
カンジダ性口内炎
真菌、いわゆるカビの一種であるカンジダが増えることで起こります。白い苔のような付着物や、ヒリヒリ感がみられることがあります。
起こりやすい方
治療では、まず口腔内を清潔に保つことが重要です。必要に応じて抗真菌薬を処方します。
口内炎は、ひとつの原因だけでなく、いくつかの要因が重なって起こることがあります。
豆知識
ビタミンB2・B6は粘膜の修復に関わる栄養素です。不足すると、口内炎ができやすくなることがあります。
口内炎は自然に治ることも多いですが、次の点を意識すると回復を妨げにくくなります。

歯みがきやうがいで細菌の増殖を抑えることが基本です。むし歯や歯周病がある場合は、専門的な治療・クリーニングも口腔環境の改善に役立ちます。

辛いもの、酸味の強いもの、アルコールなどは患部にしみやすく、痛みを強めることがあります。症状がある間は控えめにしましょう。

粘膜の修復には、ビタミンB群、鉄、タンパク質などが関わります。普段の食事でバランスよく摂取し、睡眠時間も確保することが大切です。

口内炎の予防や回復を助ける食材として、卵、納豆、ヨーグルト、鶏肉、サバ、バナナ、ほうれん草、レバー、マグロ、小松菜などが挙げられます。
国際分類(ICOP 2020)では、BMSは「口腔内に原因となる病変が認められないにもかかわらず、一定期間続く灼熱痛」と整理されています。診断では、まずカンジダ症、口腔乾燥、栄養欠乏、薬剤の影響、全身疾患などの二次的な原因を除外することが重要です。
治療は原因や背景を確認したうえで行いますが、確立された単一の治療法があるわけではなく、対症療法や生活背景の調整が中心になります。
「痛みがある=必ず見た目に炎症がある」とは限りません。舌痛症では、見た目がほぼ正常でもつらい症状が続くことがあるため、他の疾患との鑑別が大切です。
扁平苔癬は慢性に経過する粘膜疾患で、報告によって差はありますが、一定割合で悪性化のリスクが示されています。そのため、症状が落ち着いている場合でも、定期的な観察が推奨されます。
白板症は、潜在的に悪性化し得る病変、いわゆる前がん病変になり得る状態として整理されています。見た目だけで安全かどうかを判断しにくいため、必要に応じて経過観察、専門的評価、生検などを検討します。
「白い病変=カンジダ」とは限りません。白板症のように専門的な確認が必要な病変もあるため、白い部分が長く残る場合は受診をおすすめします。

NICE(英国国立医療技術評価機構)のガイドラインでも、原因がはっきりしない口腔内潰瘍が3週間以上続く場合には、専門的な評価を考慮するとされています。
もちろん、上記に当てはまるからといって、すぐに「がん」と決まるわけではありません。ただし、口腔がんは早期発見によるメリットが大きいため、治らない・硬い・出血しやすいなどの症状がある場合は早めの受診が大切です。
当院で口腔がんそのものの治療は行っていませんが、必要に応じて高次医療機関への紹介を含め、適切に対応します。
見た目が似ていても、口内炎、カンジダ症、白板症、扁平苔癬、舌痛症などでは原因も対応も異なります。当院では、まず診査・診断を丁寧に行います。
当院には日本口腔外科学会 認定医が在籍しており、口腔粘膜の症状についても適切な初期対応と専門的な判断が可能です。
多くの口内炎は1〜2週間ほどで改善します。2〜3週間以上続く場合や、同じ場所に繰り返す場合は他の疾患との鑑別のため受診をおすすめします。
舌痛症(BMS)のように、見た目に大きな異常がなくても痛みが続く状態があります。カンジダ症、口腔乾燥、栄養不足、薬剤の影響などを確認し、他の疾患を除外することが重要です。
カンジダなど一時的なものもありますが、白板症のように経過観察や精査が必要な病変もあります。こすっても取れない白い部分が続く場合は、自己判断せずご相談ください。
治らない潰瘍、触ると硬い部分、出血しやすい病変、赤白が混ざった斑、しびれ、首のしこりなどがある場合は早めの受診をおすすめします。
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